2012年の投稿
果てのない空
今年も苛立つことは多かったけれど、互いを分断するような言葉が蔓延したのには本当に堪えた。連帯という言葉をいま無条件に肯定できないことは残念ながら歴史的経緯から明らかだが、しかしその回路をはじめから閉ざすこともないはずだ。にもかかわらず現実にはそんな可能性など欠片もないかのような物言いがあたりまえの顔で乱舞する、相手を貶めるような言葉を積み重ねた果てに展望が開けるとは思えないし、なによりも他人を蔑み傷つけることで魂の安定を得る不幸に想いが至らない人々の多さには嘆息するしかない。 そうした趨勢に対し、抗う身振りをすこしはっきりさせようという想いが自分の中にあらわれてきているようだ。越年に期待できることなどありはしないが、個人的な気分として今年の最後に残しておくことにする。…
Where do you hear this song?
SoundCloudでの「遠い傷痕」の再生数が100を超えました。アップロードした曲中堂々の三位です(<-百回くらいでそんなこと言われても……)。 遠い傷痕(feat. GUMI, VOCALOID Megpoid Whisper) by Sad Juno ちなみに一位は“Little Dramatic Corner”、二位は“Attension Tension”。
初挑戦その二
『009 RE:CYBORG』公開記念(<-適当なことを言ってみる)。Processingで3Dグラフィックスを取りあつかってみました。 座標系だけでライトとか反射とかぜんぜん触れてないので世間のイメージするところの3Dグラフィックスには遠く及びませんが、なんとなくCGぽくなったと言えなくもないのではないかと……そんなことないか。
初挑戦
Q: なにに? A: 置き場所要注意のブツ。 テンポ落として女性ボーカルの歌いだしではじめるというアイディアをいつ思いついたかはもう判然としませんが、けっこう前であることはたしかです。まあ実現するあてもなくネタとして頭の片隅にしまっておいたわけですが、ボーカロイドなんてものに手を出したおかげでなんとかできなくもないようになったわけです、はい。 とはいえ耳コピーするような根性はありません。スコアが安く手に入ったらめっけもの、くらいの感じで楽器屋で探してみたら、なんとまあおあつらえ向きの曲単位のものがあるではありませんか。奥付によれば十年以上前の初版もの。よく残っていたものです。…
「サンタが100人やってきた!プロジェクト2012」
……という遠野まごころネットの企画の寄付募集の案内を新聞で目にしたのが九月の下旬。 何事にも腰の重たい私がいまごろになってまだ寄付を募集していますかと問いあわせてみたところ、まだあまり寄付がなくて予算的に厳しいとの返信をいただきました。なので微力ながら宣伝に加担。次のURLからご覧いただければ。 サンタが100人やってきた!プロジェクト2012
ついてしまいました
Q: なにが? A: 歌詞が。 ついてしまったものはしかたがありません。
Muted Memory(feat. GUMI, VOCALOID Megpoid Whisper)
本当はLittle Dramatic Cornerあたりのほうが歌メロになるんじゃないかという気がずっとしているのですけど、そう思っているものにはぜんぜんつく気配がないんですよねえ。それでいてまったく思ってもいなかったものにふとついたりするわけですから不思議というかなんというか。次ははたしてどうなることやら。…こんな調子のやつでいいなら
いくらでも作れそうな気もしてきました。 Phantom Ripple ……問題はどれを聴いても同じと思われてしまいそうな点ですが…… (これまでの作品は「はりぼてミュージアム」からどうぞ)
お蔵出しというほどのことはありませんが
いろいろやっているあいだにタイミングを逸していたものをちょっと引っ張りだしてきてみました。 Twisted Tracker 作った当時のメモに「いつものパターンに陥らないためにむりやり構成を作った感じ」と書いてありまして、まさしくそのとおり、しかも失敗しているという……まあたまにはこういうのもいいか(<-そんなことでいいのか)。 (これまでの作品は「はりぼてミュージアム」からどうぞ)
CanoScan LiDE 500F on 64bit Windows 7
64ビット版Windows 7利用の苦難はまだまだ続きます。今日はフラットベッドスキャナのCanoScan LiDE 500F利用で問題が発生しました。CanoScan Toolboxという標準のツールから使おうとしても「TWAINソースをオープンできません」と表示されて使えないのです。ドライバをインストールしたタイミングでは使えていたのでこりゃあついに壊れたかなあと思ったのですが、前のメインマシンで試してみると問題ない。それならと思ってよく調べてみるとそのものずばりの情報が見つかりました。
Create movie using Processing on 64bit Windows 7
「遠い傷痕」のムービークリップ、クリップそのものは思いついてしまえば比較的スムーズに作成できましたが、64ビット版Windows 7に切り替えてからはじめての作業だったので思わぬところでトラブルに巻きこまれました。MovieMakerクラスでムービーを作成しようとすると例外が発生するのです。 NoClassDefFoundErrorだのUnsatisfiedLinkErrorだのが乱れ飛ぶ中、いろいろ調べてなんとか解決。要するにこういうことでした。…
落ち穂拾い
ムービークリップも作ってみました。
遠い傷痕(feat. GUMI, VOCALOID Megpoid Whisper)
曲のほうを作っているあいだはアイディアがわかず、ピアプロで探してもしっくりくるものがなかったので今回はまあいいかと思っていたのですが、曲を固めて公開準備をはじめたあたりでふっとイメージが浮かんできたのでした。人間の想像力っておもしろいなあ。 絵を描く修練は積んでいないのでMikuMikuMovingとさぼてんさんの作成されたGUMIモデルデータ…構想二十余年
……と表現してもけっしておおげさというわけでもなく。 遠い傷痕(feat. GUMI, VOCALOID Megpoid Whisper) 学生のころから長いあいだ頭の中だけでいじくりまわしてきた曲をかたちにしてみました。こうなると「ついに」という形容がふさわしいかと。なにはともあれたいへん感慨深い。長生きしているといろいろなことがあるものです……単に執念深いということになるのかもしれませんが。
SONAR X1 LE on 64bit Windows 7
Windows 8発売を間近に控えたせいかどうか、常用ThinkPad T61のマウスボタンも不調になりはじめ、そろそろWindows 7マシンを確保しておかないとなあと思っていたところにThinkPadが6列キーボード採用のニュースが飛びこんできまして。6列になるのはまあいいとしてもPageUpキーとPageDownキーが右端にないのはいや、ということで新モデル発表後に全モデルの購入に踏み切りました。ThinkPad T420s。薄くなって軽くなって全般的に作りがよくなっておおむね満足。不満はバッテリーの取り外しがちょっとやりにくくなったのとInsertキーの位置が変わってタイプミスが増えたことくらい。Insertキーの位置なんて普通の人にはあまり関係ないでしょうが、…
便乗手法
一部ではGUMI誕生祭とかいうもので盛りあがっているようでして。 http://www.ssw.co.jp/products/vocal3/megpoid/hb/index.html まああんまし関心があるわけでもなく関係もないわけですが、その中で楽曲コンテストというものをやっているのを目にしまして。 http://www.ssw.co.jp/products/vocal3/megpoid/hb/index.html#2
性懲りもなく
二枚目の CD イメージを作ってみたりしたわけです。 ご存知のとおりSONAR X1 LEを使ったものもあるわけですが、サウンドの統一感を考えて全部DS-10 / DS-10 PLUSベースにしてみました。グラフィックのベースは例によってProcessing。なるべくPhotoshop Elementsを使わないようにしようと思っていたのですが、今回ProcessingでPDFを生成して取りこんでみたところ再現性ではやはりGIMPよりもPhotoshop Elementsのほうが一日の長があります……って、こんな話興味ある人はいませんね。すいません。 自分では割にバラエティに富んだものになったなあと思っていますが、単にまとまりがないだけかもしれません。…
To future, from past.
もしも若くて野心があって才能を信じているときに音楽を形にすることができていたら、きっと固い殻を作ってその殻越しに投げつけるようなスタイルを選んでいたのではないかという気がする。 しかしもうとっくに若くもなく野心も失せ才能のなさも身に沁みて、こだわりもだいぶ薄れ、できることはなんでもやってみようかという気のほうが強くなっている。 だから作りものめいていても借りものっぽくても嘘くさくても荒削りだと思っても、できたものは自分で評価したりせずにできるだけ出してしまおうと思っている。 ……と言うような話はたしか前にも書いた。 今回の作品もそんなうちのひとつで、音はともかく詞は、昔なら思いついてもらしくないとでも考えて完成まで至らなかったのではないかという気がする。…
今回はゲストをお招きしました
VOCALOID3 Megpoid Whisper, GUMIさんです。 ……やー、ちょっと魔が差しまして。 もともとはこれとは別に思いついたメロディに歌詞がつくんじゃないかとふと思ったのがきっかけでして、そしたら歌詞ができてしまったもので。しかし曲調が自分で歌うようなものではなくて、歌詞もそんな感じになったので、これは誰かかなにかに別のかたちで歌ってもらおう、と。そちらのほうはまたあらためてお聞かせしたいと思いますが、その前にちょっと試してみたのがこちらです。…
Processing Study #4: Accelarated City Wanderer
ちょっと思いついたのでぱっと作ってみました。 描画フレーム時点の音の波形を高速フーリエ変換で周波数スペクトラムに変換し、その中の22.5Hz(A1)から1320Hz(A7)までを取りだして、常用対数スケールにした値をHSV色空間の彩度にマッピングした色で矩形を描画しています……何のことかわからないかもしれませんが、大丈夫、書いている本人もよくわかっているわけではありません(<-おい)。…
Processing Study #3: In Closed Blue Room
ひさしぶりにProcessingをいじってたらちょっと簡単にできそうなネタを思いついたのでさくっと試してみました。
In Closed Blue Room(Processing Study #3)
元の曲は「部屋向けの音楽……か? 」で公開したものです。 ネタを明かせばフレーム描画時の再生音声の波を縦軸分だけ表示するだけの単純な処理ですが、色のつけかたと履歴の取りあつかいでちょっとかたちになっているかな、と。しかしやっぱり試してみるもので、最後は予期せぬ展開になって自分でも楽しめました。入力や偶然を生かした方向もおもしろそうだと認識した次第。…新作 - If you find a seed of emotion
DS-10で作った新作はひさびさの四つ打ちでやんす。 If you find a seed of emotion 終わりかたを思いついたのでそこへのつなげかたを考えるいままでなかったパターンで作りまして、多少は毛色の変わったものになったような気もしますが、まああんまり変わりばえしない気もしないではないです。タイトルが妙に長いのは最初の諸作が短かった反動ですが、長くするのにもそろそろ飽きてきたので今後は落ち着くことでしょう。
忘れるなとは言えない
つらい思いを薄れさせもさせずに抱えて生きていくことなどできはしないから。 いまはただ、ひとつでも多くの魂に安らぎが訪れることを願うだけ。
部屋向けの音楽……か?
某所でレジデンス中のアーティストがリビングルームをキーワードにした展覧会をやってまして、ちっと足を運んでみたわけです。 まあ行ってみたらあんまり自分の関心と交差するところのない展覧会だったのですが、こんなテーマでこんな空間でサウンドインスタレーションするとしたらどんなだろうと思ったらふと思い浮かびまして。 ちょうど仕事で昼間自宅待機の日があったので延べ一日くらいでまとめてみました。 In Closed Blue Room \
なんとこれは
作品とギタープレイがSoundCloudでも大好評のつれづれなる長沢氏がSmall meteor showerにギターをオーバーダビングしてくださいました! 稚拙な作品に手をかけてくださって恐縮しきりです。アプローチも自分では思いつかないもので新鮮でした。さすがです。 しかしトラックがひとつ増えると音像もかなり変わるもので、そのままだとおさまりが悪いのでパンやらレベルだのけっこう変えてみました。これも勉強になりましたが、うまく馴染んで聞こえてくれるかなあ。…
放っておくと
根の暗さが滲み出てくるわけです。DS-10=ニンテンドーDSiで作ってるのに。 Something in the Misty Air Echo Under the Groundの姉妹編みたいな感じてもらえたとしたら、それはある程度意図してのものです。Echo Under the Groundよりは複雑になっている……とは思いますが……二年近くたってるし……
lighttpdバージョンアップの落とし穴
ふと魔がさしてlighttpdのパッケージをアップデートしたら起動しなくなってあわてるはめにおちいりました。調べてみると原因は設定ファイルの構成が大幅に変更されたため。うーん、メジャーバージョンアップでもないのにそんなことしないでほしいなあ。 ちなみにどんなふうに変更されたかといいますと…… 変数定義が増えた。(たぶんこのせいで古いバージョンの設定ファイルでは起動しなくなった) lighttpd.confひとつだった設定ファイルが複数に分割された。たとえばモジュール読みこみ設定はmodules.confで指定するようになった。
善意の陥穽
「ぼくは、いま、しゃべりたいことがあるんだけど、あくまでKというぼく個人のこととしてしゃべりたいんだ。でも、必ず、ぼくが何かいうと、「ある在日朝鮮人は……といった」という形で別のところで話されるに決まってるんだ。これじゃ、何もしゃべる気になれやしない。」 三橋修『増補 差別論ノート』(新泉社)p.4先のエントリでは森万里子氏の動機は問わなかった。問題は動機とはかかわりなく彼我を分断する関係の非対称の構造だからだ。 残念なことに、善意や好意、正義感などとともに関係を結ぼうとする人たちはこの非対称の構造を軽視しがちである。 そうなる理由はある。ポジティブな動機は関係の非対称の構造を超えうるものと一般的に期待されるからだ。その期待はかならずしもまちがってはいない。ポジティブな動機によって提示されるものの価値は普遍的であると目されやすいからだ。…
コメントできるようにしました
エキゾティシズムとオリエンタリズムのヤヌス
森万里子氏の個展に行ったときのことは覚えている。フライヤーに掲載されていた社会に対する批評性を感じさせる作品に興味を覚えて足を運んだのだが、そう感じさせる作品はキャリアのほんの初期のものだけで、大半はエキゾティシズムに訴えかける、個人的な関心からは期待はずれのものだった。最後には失笑さえ浮かべたものだ。 その森氏が七光湾プロジェクトなるものを展開しているという。 自然の力を増幅する海に浮かぶアート
なんだこれは
……なんて作った本人が言うもんじゃないんでしょうが、やっぱり「なんだこれは」という感じなのです。 DS-10ではむずかしいピアノのフレーズを思いついたのでふたたびSONAR X1 LEでの習作に取り組んだわけです。コード進行での展開は作らないぞと固く心に決めて、というのはワンパターンにおちいるに決まっているからですが、そしたらこんなんなるわけで、うーん。 まあレイヤー機能を理解したり(トラック内トラックっつーかサブトラックっつーかちゅう感じですね)選択動作の挙動を把握したりと作業の成果はいろいろありました……作品とは関係ないって? すいません。 前作はソフトシンセとしてCakewalk Sound Centerしか使いませんでしたが、今回はSquare Iにも手を出してみました。こちらはCakewalk Sound Centerとは違ってシンプルなサウンドでなんだか安心します。プリセットも比較的たくさんそろってますし。ただパラメータにポルタメントが見あたらないような……?…
前回比プラス6パーセント
Q: 何が? A: 私の体重が。 とは言うものの今回は普段着で計ったので厳密にはもうすこしちいさいです。 しかし体重が増えて腹囲が若干とはいえ減少したのはどういうことなのか……
あけまして――
